背骨のけが
背骨の骨折は、手足の骨折とちがって、骨が押しつぶされたような形になります。背中を打ったときや、交通事故などでおこります。背骨はからだをささえる柱としての機能のほか、脊髄神経という手足の運動や感覚をつかさどる神経や、排尿・排便の機能を制御する神経など、大切な神経をいれています。このため、背骨の損傷は重大な損害をおこします。背中を怪我した後、痛みのほか、手足が動かない、しびれがあるときは重大です。一刻も早く救急車を呼んでください。やむをえず運ばなければならないときは、できるだけ動かないように充分な手をかけて、担架や戸板のような広い安定した台にのせて移動させます。
不妊症と人工授精
結婚して数年たっても妊娠しないのを不妊症といいます。不妊の原因は、夫婦いずれにあるはずです。女性側の原因としては、排卵障害と卵管閉鎖があります。排卵障害は婦人体温計で容易に知ることができます。排卵期を境にして体温が高低二相にわかれていれば排卵しています。低温ばかりつづくようなら、排卵していない証拠です。男性側の理由としては、精子の異常があげられます。泌尿器系の病気で精子がなかったり、運動していなかったりするもの、あとは、おたふくカゼが原因で精子に異常をきたしたものがあります。無排卵には、排卵のしくみから考え、ホルモン療法が行われます。卵管の閉鎖は簡単には元にもどりませんので、治療がとても難しいものになります。体外受精が行われる場合は、男性の精子が少なかったり、ホルモン療法や全身療法が行われます。人工授精は男性の精子を女性の子宮内に注入し、妊娠させようとするもので、夫婦間の人工授精が原則になっております。