知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

2017-01-01から1年間の記事一覧

凍傷にかかったとき

凍傷にかかると、皮膚がはじめは白くなり、次第に紅色から暗紫色になって腫れてきます。軽いしびれ感や痛みがあり、さらに進むと水疱、血疱ができ、放っておくと破れてただれてきます。どれだけ寒い状態の時かといいますと、-20度以下の低温と、雨風に長時…

自然気胸

自然気胸は、肺に小さな穴があき、胸膜腔に空気がもれ、肺が圧迫された状態です。このために胸が痛い、息苦しいなどの症状がでます。自然気胸には、いろいろ種類がありますが、この3分の2は、肺に特別な病気や既往症のない自然気胸です。X線検査や打聴診で…

はじめての授乳

生まれて何時間したら母乳を飲ませるかということは、別に決まってはおりません。昔に比べれば、だんだん早くなってきております。大事なことは、一つは赤ちゃんの吐きけがおさまることです。そして呼吸もおちつかなければいけません。もう一つは、お母さん…

日焼けのひどいとき

夏に、海などにいって日焼けすると、強い熱感と痛みがあり、赤く腫れあがって水疱ができてきます。これが、ひどいときには熱もでてきます。日焼けは、紫外線によるやけどになります。色白の人では、治ったあとに黒褐色の小さいしみがたくさんできることがあ…

膿胸

膿胸は化膿性胸膜炎ともいい、結核性のものと非結核性のものとにわけられます。結核性膿胸の大部分は、人工気胸、胸膜炎の胸膜穿刺、肺手術など、治療や処置にひきつづいておこるものです。近年では、抗結核剤が進歩しましたので結核性膿胸は少なくなってき…

母乳を飲ませる

新生児は母乳で育てるように努めます。母乳は赤ちゃんに必要な栄養が全部含まれています。母乳以外になにも与えないで、安心して赤ちゃんを育てることができます。ミルクではいろいろ手順がありますし、アレルギーが心配のことがあります。お産のあと数日間…

熱射病・日射病

熱射病は、高温多湿の環境、たとえば密閉された室内、トンネルなどの工事、風通しの悪い服装での長時間の運動などによっておこります。日射病は、夏期などに、直射日光を長時間あびたままでいたり、帽子をかぶらずに、後頭部を長く照らされているとおこりま…

胸膜炎

胸膜に炎症がおこる病気です。胸膜炎の多くは隣接する臓器、とくに肺の炎症が直接胸膜に波及しておこります。しかし、遠く離れた臓器の炎症が血液などを通じて胸膜に波及することもあります。たとえば、リウマチ熱、リウマチ様関節炎、敗血症などでおこる胸…

生まれたばかりの赤ちゃん

赤ちゃんの生まれたときの体重は、平均すると約3kg、身長は約50cmになります。生後2~3日は水分が失われるので体重が減りますが、お乳を飲むようになるともどります。ここで体重が減ったからといって、急いでミルクをあげなくても平気です。腕やあ…

落雷にあったとき

近年は、雷の発生がもっとも多く、落雷にあってしまう人の確率が上がってきてしまっております。この雷の直撃を受けると、呼吸中枢が麻痺し即死することが多いものです。しかし、運が良く軽症の場合は、脳振盪だけですみ、休んでいれば、徐々に回復していく…

雷が鳴って落雷にあったとき

突然、空が黒くなり、雷がなりはじめ、万が一、落の直撃をうけると、呼吸中枢が麻痺し即死することが多いです。軽症ですめば、脳振盪だけですみ、その後、ゆっくりと回復することがあります。心臓や呼吸が止まっていたら、すぐに心臓マッサージと人工呼吸を…

気管支狭窄症

気管支内腔に炎症があって狭くなっても、気管支の外からリンパ節や腫瘍で圧迫されても、気管支狭窄症はおこります。気管支狭窄があると、その末梢部は感染をおこしやすく、気管支拡張をおこします。気管支狭窄は気管支造影写真ではじめてわかるのですが、慢…

赤ちゃんの感染防止について

生まれたばかりの赤ちゃんは、抵抗力がないので、病気には十分、気をつけなければいけません。そのなかで、かぜのように大人から感染する病気に気をつけます。お母さんと同室に赤ちゃんがいるときは、お見舞いの人が赤ちゃんに近づかないようにしてもらいま…

感電したとき

家庭用電圧でも、やけど、呼吸停止、瞬間的な心臓の停止などの危険があります。感電している人を救助する場合、家庭用電圧では、コンセントを抜くか、電源のスイッチを切るのが優先です。電源が切れないときは、ゴム靴をはくか、木板などの上に立ち、ゴム手…

気管支拡張症

気管支の一部が拡張して広くなる病気で、肺炎のあとに続発したり、蓄膿症のある人におこりやすいものです。慢性のせきと多量のたんがおもな症状で、血たんをおこすこともあります。拡張した部分に感染が加わると、たんの量がふえるだけでなく、汚いたんとな…

入院分娩

最近は家庭でお産をすることは少なくなりました。赤ちゃんが生まれたとき、新生児室に入れてお母さんと離す方法と、お母さんと同室にしておく方法とがあります。3日ほど新生児室に入れて、そのあとは、お母さんと同室にすることもあります。お母さんと同室な…

やけど

火、熱湯や蒸気、化学薬品、感電などで、やけどはおこります。皮膚がひりひりして赤くなる程度のものから、水泡ができて痛んだり、皮膚が白っぽくなり痛みをほとんど感じないものまで、さまざまです。原因は熱なのですから、とにかくすぐに水で冷しましょう…

気管支炎

気管支炎には、急性気管支炎と慢性気管支炎がありますが、この2つの病気はまったく違う病気です。 ●急性気管支炎:ウイルスや細菌の感染、または、粉麈や刺激性ガスの吸引でおこる気管支の急性炎症で、かぜやインフルエンザのときに併発しやすい病気です。か…

育児は平均値ではない

赤ちゃんのときは、まず体重が気になります。発育値と比べて多いとか少ないとか心配するものです。しかし、発育値は最良を示しているものではありません。だいたいの目安になっているので心配なさらないでください。赤ちゃんは、一人一人違っているので、そ…

育児は平均値できまりません。

赤ちゃんのときは、まず体重が気になります。発育値と比べて多いとか少ないとか心配するものです。しかし、発育値は最良を示しているものではありません。これはだいたいの目安になっております。赤ちゃんは一人一人違っています。赤ちゃんの発育の状態でも…

転落事故

高所から落ちて怪我をしたときは、生命の危険をともなう場合が少なくありません。とくに頭部を強く打った場合は、脳の損傷を、全身を強く打った時は、内臓の損傷をおこすことがあります。 ●尻もちをついた形で落ちた場合:背骨の骨折をおこすことがあります…

過換気症候群

体が必要としている量以上の空気を吸ったり吐いたりする呼吸の状態を過換気といいます。体が要求している量以下の空気しか肺胞に入らない状態は低換気で、いろいろな肺の病気でおこりますが、過換気はその逆の状態で、肺胞におけるガス交換の行き過ぎ現象に…

育児はあなたの大切な赤ちゃんなのです

団地などに生活していると、同じ年頃の子供がいます。それでよその子と自分の子を比較してしまうことは珍しくありません。お母さん同士で公園などで話をしても、「うちの赤ちゃんは、もう離乳食を食べ始めたとか」「ひとりで歩き出した」とかの話にもなった…

交通事故

歩行者が車にはねられたり、ひかれたりすれば大怪我することは当然ですが、運転者や同乗者が、重大な障害をうけることが多くなってきたように思えます。このとき、恐ろしいのが頭部の外傷です。意識障害がおこったかどうか、またそれがどのくらい続いていた…

肺胞微石症

肺胞微石症は、ほとんど肺全体の肺胞内に、カルシウム、燐を主成分とする微細な結石を形成するまれな病気になっております。病院にいって胸部X線をとると、肺全体に砂をまいたような状態になっているのを確認できます。これは、X線像の所見のわりに症状がき…

育児はお母さんの知恵

赤ちゃんが生まれたらどうしたらよいのかと、誰でも心配するものです。母乳はでるだろうか、上手に飲ますことができるだろうか、お風呂にはどう入れればよいのだろうかなどと気になることがいろいろとあると思います。そして、赤ちゃんが生まれると、育児書…

背骨のけが

背骨の骨折は、手足の骨折とちがって、骨が押しつぶされたような形になります。背中を打ったときや、交通事故などでおこります。背骨はからだをささえる柱としての機能のほか、脊髄神経という手足の運動や感覚をつかさどる神経や、排尿・排便の機能を制御す…

肺胞たんぱく症

これは肺胞に、脂質にとんだたんぱく様の物質がたまる、きわめてまれな病気になります。世界でもあんまりなく、日本でもすくないです。胸部X線写真では、両側肺に肺門部から蝶形にひろがるびまん性のやわらかな影をみとめます。症状は、進行性の呼吸困難で、…

不妊症と人工授精

結婚して数年たっても妊娠しないのを不妊症といいます。不妊の原因は、夫婦いずれにあるはずです。女性側の原因としては、排卵障害と卵管閉鎖があります。排卵障害は婦人体温計で容易に知ることができます。排卵期を境にして体温が高低二相にわかれていれば…

腹部の大けが

鉄砲・ナイフ・ガラスなどによる出血をみる開放性損傷と、打撲、衝突、爆風などによる血をみない挫傷とがあります。腹部の大けがは、素人の応急処置の範囲を超えたものと考え、速やかに病院へ移送します。そのときに、傷をうけたときの状況を詳しくつたえる…