知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

産後の発熱

産後に多いのが発熱があります。産後3~4日してから微熱がでるのは、ほとんどは乳線がはれたり、軽い膀胱炎や尿道炎のためで心配はいりません。でも、38度以上も熱があるようなら、注意してください。乳腺炎や腎盂腎炎、あるいは子宮にばい菌が感染したためにおこる産褥熱の疑いがあります。産褥熱は抗生物質のおかげで最近は、すくなくなりましたが、産後の肥だちがわるいと昔いわれたもののおおくは、この産褥熱で、以前は産後婦死亡の首位を占めておりました。この予防は清潔にすることが第一です。

頭が怪我して出血している

人間の頭皮には血管の網のようなもので、しかもすぐ下に硬い頭蓋骨があるので、頭をぶつけると簡単に避けてしまい、ひどい出血をおこします。あわてずに清潔な布を当て、圧迫止血して、外科か脳神経外科にいって傷の処置を受けます。赤ちゃんと幼児では、出血性ショックをおこすことがありますが、大人が頭部からの出血だけで失血死することはきわめてまれです。

肺サルコイドーシス

サルコイドーシスは、粟粒大ぐらいの淡紅色の結節がたくさんできる病気で肺やリンパ節のほか、皮膚、目、のど、耳下腺、肝臓、脾臓などをおかす原因不明の全身病です。しかし、肺に病変が現れる頻度が高く、胸部X線写真での異常影として発見される場合が多いのです。サルコイドーシスの初期は、まったく自覚症状がありません。結核の集団検診で肺門リンパ節がはれているのを偶然みつける場合が多いです。進行すると肺門リンパ節腫脹だけでなく、両肺野にびまん性の粒状影がでて、息切れを訴えるようになります。この多くは自然に治癒するもので治療を必要としない場合が多いです。

乳汁分泌

妊娠中は乳房がよく発育しますが、乳汁の分泌はみられず、分娩後になってはじまります。これは、胎盤とそのホルモンにあります。妊娠中は、下垂体前葉にある催乳ホルモンは、胎盤から出る卵胞ホルモンによって抑制されていますが、胎盤娩出後は、卵胞ホルモンの急減にともない、催乳ホルモンが活動を開始し、乳汁分泌がはじまります。この乳汁分泌には甲状腺ホルモンや、副腎皮質ホルモンも関係していますので、これらのホルモンの影響力も無視できません。また、乳汁分泌には、児の吸引刺激、母体の精神的状態なども関与しますので、誰でも充分な量の乳汁分泌があるとは限りません。

意識がはっきりしていて外傷がないとき

赤ちゃんや幼児の場合、顔色が悪くなり、眠気がさして眠り込んだりすることがあります。眠りから覚めて吐いたり、水を飲んだり、食事をしたあとで吐く場合もありますが、いずれもしばらくすると元気になります。大人でも頭を打ったあとで真っ青になり、吐き気がおこったり、数回吐くことがありますが、安静にしていると落ち着きます。こぶができているときは、冷水タオルで冷やします。3日くらいたっても、腫れがひかないときは、骨膜の下に出血していますので病院につれていってあげてください。