知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

肺化膿症

細菌感染によって肺に化膿性の炎症をおこし、肺組織の欠損をともなう病気です。この病気になると、寒気やふるえとともに高熱がでて、褐色の汚いたんがでてくるようになります。X線写真で空洞をみとめますが、結核の場合と違って空洞壁は厚く、その周囲に浸潤をみとめません。肺化膿症は40歳以上に多く、この病気をおこしやすくなっております。治療は、抗生物質を1か月くらい使うことによって、空洞も小さくなっていきます。

産後の経過の状態

お産は1週間もすれば、外見は普通の人と変わらなくなります。お産で何倍にも伸びた子宮の筋肉や傷ついた産道は、1週間の入院生活をおくれば元に戻りますが、妊娠前の状態になるには、だいたい8週間くらいはかかると思ってください。無理せず、時間をかけて回復を待つようにしましょう。

ショックの予防・処置

人間が外傷をうけたとき、ショック状態になることがあります。出血や激しい痛みなどで急に循環不全がおこり、血管を流れる血液の量が減るためです。ショックを起こすと顔面蒼白となって倒れ、ひたいに冷や汗をかき、息もあえぐような呼吸になり、脈もよわよわしくなります。意識がもうろうとなって意識を失ってしまいます。放置すると生命にかかわります。ショックを起こした人を見たときは、怪我などの応急処置をすませたら、頭を低く足を少し上げる大位をとらせます。吐いているときは顔を左右どちらかに向けます。衣服をゆるめ呼吸を楽にします。意識がないときは、あまり刺激を与えないようにしてください。

びまん性間質性肺炎

肺胞をつつむ線維で、結合織とよばれる部分が異常に増加した状態です。古いゴム風船が弾力性を失って硬くなり、伸びにくくなった状態です。肺胞毛細管膜も厚くなるため、酸素の通過がうまくいかなくなり肺胞と肺毛細血管の間のガス交換が行われにくくなります。これになると、空気を充分吸い込みにくい感じがして一回の呼吸量が少なくなります。階段昇降など、運動時の息切れがひどく、呼吸数が増加して1分間に20秒以上になります。進行すると安静時にも呼吸が苦しく、チアノーゼがみられ、肺性心をひきおこすこともあります。

無痛分娩

分娩の推進力となっている陣痛のため、お産にはこれにともなう痛みがつきものです。この痛みを少しでもやわらげ、痛みを軽くしたいのは女性の夢でもあります。この痛みを取り除き、楽にお産をするのが無痛分娩です。これには、薬を用いるものと、心理効果を狙うものの二つがあります。一つは、精神安定剤や睡眠剤で痛みを軽くし、吸入麻酔などをつかっておこなわれます。薬のほうが効果はすぐれていますが、分娩時間が長引いたり赤ちゃんの仮死をおこす欠点があります。もう一つは、心理的効果をねらう方法は、効果は薬に劣っても副作用がなく、やり方によっては痛みをやわらげることができます。ラマーズ法や精神予防性無痛分娩、補助動作は、恐怖感や緊張感があれば、痛みがより強いということからヒントを得たもので、お産は痛いものという先入観を取り去れば、痛みはやわらぐというのがねらいです。