ショックの予防・処置
人間が外傷をうけたとき、ショック状態になることがあります。出血や激しい痛みなどで急に循環不全がおこり、血管を流れる血液の量が減るためです。ショックを起こすと顔面蒼白となって倒れ、ひたいに冷や汗をかき、息もあえぐような呼吸になり、脈もよわよわしくなります。意識がもうろうとなって意識を失ってしまいます。放置すると生命にかかわります。ショックを起こした人を見たときは、怪我などの応急処置をすませたら、頭を低く足を少し上げる大位をとらせます。吐いているときは顔を左右どちらかに向けます。衣服をゆるめ呼吸を楽にします。意識がないときは、あまり刺激を与えないようにしてください。
無痛分娩
分娩の推進力となっている陣痛のため、お産にはこれにともなう痛みがつきものです。この痛みを少しでもやわらげ、痛みを軽くしたいのは女性の夢でもあります。この痛みを取り除き、楽にお産をするのが無痛分娩です。これには、薬を用いるものと、心理効果を狙うものの二つがあります。一つは、精神安定剤や睡眠剤で痛みを軽くし、吸入麻酔などをつかっておこなわれます。薬のほうが効果はすぐれていますが、分娩時間が長引いたり赤ちゃんの仮死をおこす欠点があります。もう一つは、心理的効果をねらう方法は、効果は薬に劣っても副作用がなく、やり方によっては痛みをやわらげることができます。ラマーズ法や精神予防性無痛分娩、補助動作は、恐怖感や緊張感があれば、痛みがより強いということからヒントを得たもので、お産は痛いものという先入観を取り去れば、痛みはやわらぐというのがねらいです。