知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

過換気症候群

体が必要としている量以上の空気を吸ったり吐いたりする呼吸の状態を過換気といいます。体が要求している量以下の空気しか肺胞に入らない状態は低換気で、いろいろな肺の病気でおこりますが、過換気はその逆の状態で、肺胞におけるガス交換の行き過ぎ現象になっております。過換気の状態におちいると、酸素の50倍も拡散しやすい性質をもつ二酸化炭素が血液中から体外に過剰に吐き出され、血液中の二酸化炭素の量が減りすぎてしまいます。二酸化炭素は呼吸中枢を刺激し、呼吸の調節を行う物質なので、これが減りすぎると延髄の呼吸中枢に対する刺激は減ります。すると、上位中枢である大脳は、もっと大きな息をしろという命令を出します。これによって、ますます血中の二酸化炭素は排泄され、二酸化炭素欠乏にともなう症状が現れてきます。人間は、苦しいときにはもっと大きな息を吸えば良いという知識を身につけているために間違ってしまうのです。この知識の無い子供にはおこらないのです。過換気は、心配事や興奮など、感情などが一時的に激しく動いた場合に、それが原因でおこってきます。

育児はあなたの大切な赤ちゃんなのです

団地などに生活していると、同じ年頃の子供がいます。それでよその子と自分の子を比較してしまうことは珍しくありません。お母さん同士で公園などで話をしても、「うちの赤ちゃんは、もう離乳食を食べ始めたとか」「ひとりで歩き出した」とかの話にもなったりします。はじめてお母さんになると不安がつきまとい、どのようにしてよいか迷い、近所の赤ちゃんを参考にしたり、比較してしまったりしてしまうことは無理もありませんが、競争心をここで起こしてはいけません。早く歩き出したからと言って、丈夫になったり、足が速くなったりするわけではないのです。早くから離乳食を食べても、あとで食欲不振になったりと問題が起きるものです。近所の赤ちゃんと比較するよりも、自分の子を大切に時間をかけて育ててください。

交通事故

歩行者が車にはねられたり、ひかれたりすれば大怪我することは当然ですが、運転者や同乗者が、重大な障害をうけることが多くなってきたように思えます。このとき、恐ろしいのが頭部の外傷です。意識障害がおこったかどうか、またそれがどのくらい続いていたかなどが、将来の機能障害はもちろん、治療にも重大な関係があります。むちうち損傷といわれる頸部の障害も怖いです。事故の時、手に電気が走るような強いしびれがおこらなかったか、また、首に痛みがおこらなかったか、首を曲げたり伸ばしたりが自由にできなくならなかったかどうかなどを気をつけておきたいものです。最近では、バイクによる事故が多くなっています。頭部、頸部など生命に直接関係した外傷がおこりやすいほか、転倒したバイクの下敷きになり、熱く焼けている排気管などでやけどし、これに骨折が合併して治療が困難になることもあります。

肺胞微石症

肺胞微石症は、ほとんど肺全体の肺胞内に、カルシウム、燐を主成分とする微細な結石を形成するまれな病気になっております。病院にいって胸部X線をとると、肺全体に砂をまいたような状態になっているのを確認できます。これは、X線像の所見のわりに症状がきわめて軽いのが特徴で、集団検診で発見されることが多いようです。症状は、運動をしたりすると息切れをおこし、ひどくなってくると呼吸不全になってきたりします。これは原因が不明とされている病気なので根本的な治療はみあたらないです。

育児はお母さんの知恵

赤ちゃんが生まれたらどうしたらよいのかと、誰でも心配するものです。母乳はでるだろうか、上手に飲ますことができるだろうか、お風呂にはどう入れればよいのだろうかなどと気になることがいろいろとあると思います。そして、赤ちゃんが生まれると、育児書をひらいたり、近所の人の話を聞いたりするでしょう。どういうふうに赤ちゃんを育てるかということで、いろいろ学ぶのは悪いことではありませんが、大切なことは知識にふりまわされないことです。育児というのは、室温が何度で、着物は何枚ときまったものではありません。お母さんが自分の知恵を働かすことが重要になってきます。本で読んだこと、テレビでみたことを、そのまままねをするのではなく、それを材料にしてお母さんが考えなければなりません。