知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

熱射病・日射病

熱射病は、高温多湿の環境、たとえば密閉された室内、トンネルなどの工事、風通しの悪い服装での長時間の運動などによっておこります。日射病は、夏期などに、直射日光を長時間あびたままでいたり、帽子をかぶらずに、後頭部を長く照らされているとおこります。脈拍や呼吸が速くなり、頭痛がして、顔面は蒼白となり、悪心、嘔吐、あくび、体温上昇などの症状がみられ、ときには意識を失うこともあります。

これらの症状にかかっている人を見たら、すみやかに涼しい場所に移して横たえ、衣服をゆるめ、余分な衣服は脱がせます。

体温をはかりながら、手足に冷水をかけたり、頭を冷したり、風を送ったりして全身を冷します。意識がはっきりしているときは、冷水に食塩を少量加えて、ほしがるだけ与えます。けいれんしたり、意識がはっきりしなかったり、回復のきざしがみられないときは、すぐに救急車を呼びます。