知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

縦隔腫瘍

縦隔内のリンパ節、結合織、神経組織、胸線などに発生する腫瘍で、良性のものと悪性のものとがあります。縦隔腫瘍は、かなり大きくなっても症状がでないものです。しかし、腫瘍も縦隔内または付近のほかの臓器を圧迫すると症状がでてきます。一般に良性腫瘍は無症状で、X線検査で偶然発見されます。急速に症状がでるのは悪性腫瘍の場合になります。腫瘍が気管支を圧迫すれば、せき、たん、喘鳴、呼吸困難をおこし、横隔膜神経を圧迫すれば、横隔膜神経麻痺をおこして横隔膜が拳上し、反回神経を圧迫すれば声帯麻痺によるかすれ声がおこり、助間神経を圧迫すれば後方から前方に走る神経痛がおこります。