知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

自然気胸

自然気胸は、肺に小さな穴があき、胸膜腔に空気がもれ、肺が圧迫された状態です。このために胸が痛い、息苦しいなどの症状がでます。自然気胸には、いろいろ種類がありますが、この3分の2は、肺に特別な病気や既往症のない自然気胸です。X線検査や打聴診でわからないだけで、実際には肺に小さな袋ができて、これが胸膜腔に破裂するためにおこると考えられております。この病気が多いのは、20代~30代にかけてで、男子は女子のなんと約4倍になります。一見、健康そうな男子が、急に胸痛、息切れをおこしたときは、だいたい自然気胸が考えられます。自然気胸が発生したときに症状は、息切れ、呼吸困難、胸痛、刺激性のせきがあります。この症状がおこるきっかけは、強い労作と関係がありません。棚に手を伸ばしたとき、ふとんをたたんで押し入れにしまうときなどに起こることが多いです。肺は、代償能力も大きく、すぐふくらんできます。胸痛や息苦しさは一日くらいでなくなるのが普通です。4~5日くらい安静にしていれば治ることが多いです。治らない場合は、胸膜腔の空気を抜く手術が必要になってきます。