知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

膿胸

膿胸は化膿性胸膜炎ともいい、結核性のものと非結核性のものとにわけられます。結核性膿胸の大部分は、人工気胸、胸膜炎の胸膜穿刺、肺手術など、治療や処置にひきつづいておこるものです。近年では、抗結核剤が進歩しましたので結核性膿胸は少なくなってきました。非結核性膿胸の大部分は、細菌性肺炎、肺化膿症、気管支拡張症などの、肺の化膿性病巣に続発します。食道ガンや肺膿瘍、胃穿孔など、食道や腹腔内の化膿性病巣から続発することがあります。骨髄炎や敗血症のとき血行性に膿胸をおこすこともありますが、これはきわめてまれになります。非結核性膿胸の起炎菌は、原因となる病気によって違いますが、肺炎球菌、連鎖球菌、ぶどう球菌、大腸菌インフルエンザ菌、フリードレンデル肺炎杆菌などです。