知っておくと役に立つちょっとした医学

生命を助けるための応急処置や病気・症状等の知識を掲載していきます。

頭に怪我して意識がないとき

傷の部分に清潔なタオルを当て、軽く縛って救急車を呼びます。頭を打った直後、数分間意識を失い、すぐに回復するのは脳振盪といって、あまり心配はないです。意識がいったん回復したのち、頭痛がおこり、やがて意識がおかしくなり、吐いたりするときは、内出血の可能性があります。直ちに救急車を呼んでください。頭を打った直後から意識不明の状態が続くときは重傷です。呼吸を妨げないように横向きに寝かせ、頭だけややうつむきに近い位置にします。ただちに、救急車を呼んでください。

非定型抗酸菌症

結核菌に似た、非定型抗酸菌という菌でおこる病気です。これはおもに肺がおかされますが、髄膜、リンパ節、皮膚などもまれに病変をおこします。たんその他の材料を培養し、生えてきた抗酸菌を調べないと発見できません。症状は結核とよく似ております。毒力は弱く、全身あるいは居所の抵抗力の減弱があるときに発病するようです。大手術のあと副腎皮膚ステロイドホルモンの長期使用、糖尿病などの場合に問題となってきます。

産後の発熱

産後に多いのが発熱があります。産後3~4日してから微熱がでるのは、ほとんどは乳線がはれたり、軽い膀胱炎や尿道炎のためで心配はいりません。でも、38度以上も熱があるようなら、注意してください。乳腺炎や腎盂腎炎、あるいは子宮にばい菌が感染したためにおこる産褥熱の疑いがあります。産褥熱は抗生物質のおかげで最近は、すくなくなりましたが、産後の肥だちがわるいと昔いわれたもののおおくは、この産褥熱で、以前は産後婦死亡の首位を占めておりました。この予防は清潔にすることが第一です。

頭が怪我して出血している

人間の頭皮には血管の網のようなもので、しかもすぐ下に硬い頭蓋骨があるので、頭をぶつけると簡単に避けてしまい、ひどい出血をおこします。あわてずに清潔な布を当て、圧迫止血して、外科か脳神経外科にいって傷の処置を受けます。赤ちゃんと幼児では、出血性ショックをおこすことがありますが、大人が頭部からの出血だけで失血死することはきわめてまれです。

肺サルコイドーシス

サルコイドーシスは、粟粒大ぐらいの淡紅色の結節がたくさんできる病気で肺やリンパ節のほか、皮膚、目、のど、耳下腺、肝臓、脾臓などをおかす原因不明の全身病です。しかし、肺に病変が現れる頻度が高く、胸部X線写真での異常影として発見される場合が多いのです。サルコイドーシスの初期は、まったく自覚症状がありません。結核の集団検診で肺門リンパ節がはれているのを偶然みつける場合が多いです。進行すると肺門リンパ節腫脹だけでなく、両肺野にびまん性の粒状影がでて、息切れを訴えるようになります。この多くは自然に治癒するもので治療を必要としない場合が多いです。